第60回 vs 第61回 難所分析(作業療法士)
第60回・第61回の全400問(PT/OT各200問)を、厚生労働省の正答データから全問集計して比較しました。ここでの「難所(難問シグナル)」は、採点除外(設問不備)と複数正答(公式に2つ正解とされ、判断が割れた設問)を合わせた客観指標です。受験者ごとの問題別正答率は用いていません。
第61回でここが難化
PT・OT共通の基礎医学100問で、判断が割れた設問が急増。
一方で実地問題はクリーンに。つまずきの中心が「臨床(実地)」から「基礎医学(共通)」へ移りました。
基本データの変化
| 項目 | 第60回 | 第61回 |
|---|---|---|
| 合格率 | 85.8% | 91.2% +5.4pt |
| 合格基準(総得点) | 168/279点 | 167/278点 |
| 実地問題基準 | 43/120点 | 43/120点 |
| 採点除外 | 3問 | 8問 +5 |
難所は「実地」から「共通(基礎医学)」へ移った
区分別に難問シグナル(採点除外+複数正答)の数を第60回・第61回で並べました。実地・専門一般は減った(易化)一方、共通だけが大きく増えています(難化)。
つまずきの中心が、臨床場面を問う実地から、解剖・生理などの基礎医学へ移っています。共通問題はPT・OTで同一のため、この難化は両資格に等しく波及します。
共通100問の弱点マップ
午前・午後の問51〜100(各50問)はPT・OTで完全に同一です(正答の不一致0件を照合済み)。第61回はこの100問のうち21問(複数正答16+採点除外5)で判断が割れました。領域で見ると、機能解剖と生理に集中しています。
第61回の共通100問で「判断が割れた/除外された」21問の領域内訳(Network-Primer分類)。
割れた設問は、「2つ選べ」形式で問われた次のようなテーマが中心でした。うろ覚えだと2つ目の選択肢を落とします。
対策のヒント: 典型を丸暗記するより、各テーマの「2つ目の正解」まで押さえる深さが第61回では効きました。機能解剖と生理の“2つ選べ耐性”が得点の分かれ目です。
実地はクリーン化した
実地は1問3点(40問=120点)で合否への影響が大きい区分です。第61回は判断の割れる設問が減り、OTは6→2問に減少しました。実地で確実に得点し、荒れた共通での失点を実地で吸収する戦略が有効な年でした。
第60回で複数正答が6問と多かったOTの実地は第61回で2問に激減しており、OTの合格率が+5.4ポイント上昇した一因と考えられます。共通問題は両資格で同じだけ難化しているため、OTだけが大きく伸びた主因はOT専門部分(発達・精神・老年など)の易化・クリーン化にあると推定されます。
全問の正答・解説
第61回の全200問の正答とNetwork-Primer独自解説は、第61回 OT 全問ページで確認できます。第60回の詳細はOT国試ダッシュボードから。
出典:「第60回・第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。難問シグナルは採点除外・複数正答という公表データに基づく指標で、領域分類はNetwork-Primerが独自に行ったものです。本コンテンツは教育目的で提供しています。
出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。