内部障害|理学療法士(PT)国家試験 過去問まとめ

理学療法士国家試験の内部障害分野を、複数年分まとめて対策できるページです。糖尿病・心疾患・呼吸器疾患・腎不全(透析)・がんリハなど、内部障害はリスク管理と運動処方が問われる頻出分野です。運動負荷・中止基準は毎年出題されます。

問題文は著作権に配慮して掲載せず、正答番号(厚生労働省が公表する事実データ)と、Network-Primer独自の解説(正答理由・各選択肢の○×)を掲載しています。問題文は各年の全問ページからリンクする厚生労働省の公式PDFでご確認ください。

収録状況

年度実施内部障害 出題数収録
第61回2026年2月14問✅ 解説あり
第60回2025年2月5問✅ 解説あり
第59回2024年2月順次追加
第58回2023年2月順次追加
第57回2022年2月順次追加

第56〜59回は、厚生労働省の公表資料をもとに順次追加していきます。

頻出テーマ(複数年で押さえたい論点)

  • 糖尿病:運動療法の適応・禁忌、フットケア、血糖管理
  • 心疾患・循環:Karvonen法、運動負荷試験、離床基準
  • 呼吸器疾患:COPD・呼吸リハ・酸素療法・排痰
  • 腎不全・透析:運動耐容能、透析患者の運動
  • がん・緩和:がんリハの原則、リスク管理

第61回(2026年2月実施)

内部障害として出題された問題です。全問の正答・解説は 第61回 PT 全問ページ でも確認できます。

#時間帯区分正答
問9午前実地5
問18午前実地2
問25午前一般3
問36午前一般4
問88午前共通1
問92午前共通1
問94午前共通5
問14午後実地2
問35午後一般2
問42午後一般4
問43午後一般1
問44午後一般5
問86午後共通5
問92午後共通2

午前 問9(実地・正答 5)

ポイント:高用量昇圧剤で血圧を維持する不安定な循環動態。能動的運動は禁忌に近く、下肢への神経筋電気刺激(NMES)が最も安全に廃用予防できる。

  • 1:能動的座位は循環変動を招き、高用量昇圧剤下では危険。
  • 2:呼吸筋トレーニングは循環動態が不安定な時期には優先度が低い。
  • 3:持久性運動は循環負荷が大きく不適。
  • 4:股関節伸展ROMも侵襲的で優先度は低い。
  • 5:NMESは能動的な循環負荷をかけずに下肢筋の廃用を予防でき、鎮静・昇圧剤下でも実施可能。

午前 問18(実地・正答 2)

ポイント:肥満・高血圧のメタボリックシンドロームには、関節負荷が少なく強度調整しやすい有酸素運動が適切。自転車エルゴメーターが最適。

  • 1:階段昇降は膝への負担が大きい。
  • 2:自転車エルゴメーターは非荷重で膝負担が少なく、有酸素運動として強度管理も容易。
  • 3:腹筋トレーニングは無酸素・局所運動で減量効果が低い。
  • 4:プランクは静的な体幹運動で有酸素運動ではない。
  • 5:ランニングは体重90kgでは膝・腰への衝撃が大きい。

午前 問25(一般・正答 3)

ポイント:有酸素運動を継続すると善玉のHDLコレステロールが増加する。中性脂肪・LDL・内臓脂肪・IMTは減少する。

  • 1:中性脂肪は有酸素運動で減少する。
  • 2:内臓脂肪は減少する。
  • 3:HDLコレステロール(善玉)は有酸素運動の継続で増加する。
  • 4:LDLコレステロール(悪玉)は減少する。
  • 5:IMT(動脈硬化指標)は改善(減少・進行抑制)する。

午前 問36(一般・正答 4)

ポイント:慢性疼痛は生物・心理・社会的要因が複雑に絡むため、多職種チームによる集学的アプローチが望ましい。

  • 1:慢性疼痛に手術が第一に勧められるわけではない。
  • 2:要因は多面的で1つに絞れないことが多い。
  • 3:慢性疼痛は通常3か月以上持続するものを指す(1~2か月は急性~亜急性)。
  • 4:多職種(医師・PT・OT・心理・看護等)の集学的介入が望ましい。
  • 5:治療目標は痛みゼロではなく、QOL・活動性の向上に置く。

午前 問88(共通・正答 1)

ポイント:一次救命処置(BLS)で最初に確認するのは意識(反応)の有無。反応がなければ応援要請→呼吸確認→胸骨圧迫と進む。

  • 1:まず意識(反応)を確認する。
  • 2:血圧測定はBLSの最初の手順ではない。
  • 3:呼吸確認は意識確認・応援要請の後。
  • 4:脈拍確認は呼吸確認と同時(医療者)だが最初ではない。
  • 5:対光反射はBLSの手順ではない。

午前 問92(共通・正答 1)

ポイント:慢性腎臓病では糸球体の障害により蛋白が尿中に漏出し、蛋白尿がみられる。これは腎障害を示す代表的な所見で、eGFR低下とともに診断・重症度分類の指標となる。

  • 1:蛋白尿は慢性腎臓病の代表的所見。
  • 2:慢性腎臓病では高血圧を来す(低血圧ではない)。
  • 3:代謝性アシドーシスを来す(アルカローシスではない)。
  • 4:低カルシウム血症を来す(活性型VD低下)。
  • 5:エリスロポエチン産生は低下する(腎性貧血)。

午前 問94(共通・正答 5)

ポイント:緩和期のがんリハでは、患者の全身状態・意思に合わせて柔軟にプログラムを変更する。QOL維持が最優先。

  • 1:疲労骨折ではなく、骨転移による病的骨折に注意する。
  • 2:疼痛への温熱療法は状況により用いる(一律禁忌ではない)が、骨転移部への温熱は注意。「禁忌」と断定は不適。
  • 3:緩和期はQOLを優先し、機能回復を最優先にはしない。
  • 4:治療前ADLへの完全回復を目標にするのは緩和期には非現実的。
  • 5:患者の意思・全身状態に合わせてプログラムを柔軟に変更する。

午後 問14(実地・正答 2)

ポイント:糖尿病性足病変(右第1指の暗赤色=虚血・壊疽の初期)。潰瘍・壊疽の悪化を防ぐため前足部の免荷が最優先。荷重を避け組織の悪化を防ぐ。

  • 1:寒冷療法は末梢循環をさらに悪化させ禁忌。
  • 2:前足部の免荷で虚血部への荷重ストレスを減らし、壊疽の進行を防ぐ。
  • 3:速く歩くと虚血部への負荷が増し悪化。
  • 4:足関節ROM運動を控える理由はなく、拘縮予防に必要。
  • 5:歩容の左右差指導は病態改善に直結しない。

午後 問35(一般・正答 2)

ポイント:がん性疼痛のマネジメントは身体的側面だけでなく、精神的・心理的ケア(全人的苦痛への対応)を含む包括的アプローチが重要。

  • 1:突出痛はある程度予測可能なもの(体動時など)もあり、予防的対応が可能。
  • 2:がん性疼痛のマネジメントには精神的ケア(全人的苦痛への対応)を含む。
  • 3:がん性疼痛は複数の原因が絡むことが多く、単一原因に絞れないことが多い。
  • 4:がんと診断された時点で既に疼痛を伴うことがある。
  • 5:オピオイドはWHO方式で中等度以上の痛みに用い、軽度にはまず非オピオイドを用いる。

午後 問42(一般・正答 4)

ポイント:糖尿病性神経障害は遠位対称性多発神経障害が典型で、下肢遠位から始まる靴下型(手袋靴下型)感覚障害を特徴とする。

  • 1:緩徐進行性で、急激な発症ではない。
  • 2:自律神経障害は生じるが「自律神経過反射」は脊髄損傷の病態。
  • 3:深部腱反射は低下・消失する(亢進ではない)。
  • 4:下肢遠位優位の靴下型(手袋靴下型)感覚障害が特徴的。
  • 5:遠位筋優位の障害で、近位筋優位ではない。

午後 問43(一般・正答 1)

ポイント:リンパ浮腫の複合的治療(複合的理学療法)では、体重管理(肥満はリンパ浮腫を悪化させる)が重要な要素。スキンケア・用手的リンパドレナージ・圧迫・運動と並ぶ。

  • 1:体重管理は複合的治療の重要な柱。肥満は浮腫を悪化させる。
  • 2:運動は圧迫(弾性着衣・包帯)を装着した状態で行うのが効果的。
  • 3:皮膚は保湿しスキンケアを行う(乾燥はバリア機能低下で感染リスク)。
  • 4:用手的リンパドレナージは禁忌(急性感染・心不全・悪性腫瘍活動期等)があり、疾患を問わず実施可能ではない。
  • 5:多層包帯法は指導のうえ患者本人・家族も実施する(セルフケア)。

午後 問44(一般・正答 5)

ポイント:腎機能の評価に最も適するのは推算糸球体濾過量(eGFR)。血清クレアチニンと年齢・性別から算出し、糸球体濾過量を推定する。

  • 1:HbA1cは血糖コントロールの指標。
  • 2:白血球数は感染・炎症の指標。
  • 3:Dダイマーは血栓(凝固線溶)の指標。
  • 4:LDLコレステロールは脂質代謝の指標。
  • 5:eGFRは腎機能(糸球体濾過量)を推定する最適な指標。

午後 問86(共通・正答 5)

ポイント:納豆はビタミンK(納豆菌が産生)を多く含み、ビタミンK拮抗薬であるワルファリンの抗凝固作用を減弱させる。

  • 1:ACE阻害薬は納豆の影響を受けない。
  • 2:インスリンは納豆の影響を受けない。
  • 3:カルシウム拮抗薬はグレープフルーツで作用増強するが納豆は無関係。
  • 4:ループ利尿薬は納豆の影響を受けない。
  • 5:納豆のビタミンKがワルファリンの作用を減弱させる。

午後 問92(共通・正答 2)

ポイント:糖尿病の三大合併症は網膜症・腎症・神経障害。眼底・尿蛋白・足部感覚・アキレス腱反射は必須検査。聴力は優先度が低い。

  • 1:眼底検査は網膜症の評価で優先度が高い。
  • 2:聴力は糖尿病合併症の主要検査ではなく優先度が低い。
  • 3:尿蛋白は腎症の評価で重要。
  • 4:足部感覚は神経障害・足病変の評価で重要。
  • 5:アキレス腱反射は末梢神経障害の評価で重要。

第60回(2025年2月実施)

内部障害は第60回で5問出題。各問の詳しい解説は 第60回 内部障害 詳細ページ にまとめています。

出題一覧(第60回)

#時間帯区分問題(要約)正答
問84午前一般関節リウマチのSteinbrockerのステージⅣの特徴はどれか。2
問94午前一般成人の熱傷で正しいのはどれか。4
問16午後実地75歳の男性。糖尿病性腎症のため維持血液透析中。運動耐容能を評価する検査はどれか。5
問36午後一般糖尿病患者に対する運動療法で正しいのはどれか。1
問89午後一般女性に有病率の高い疾患はどれか。1

この解説について

本コンテンツは教育目的で無償公開しています。正答番号は厚生労働省が公表する事実データ、解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典:「第60回・第61回理学療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。


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出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

最終更新:2026-07-18

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