循環器|理学療法士(PT)国家試験 過去問まとめ

理学療法士国家試験の循環器分野を、複数年分まとめて対策できるページです。心筋梗塞・心不全・末梢動脈疾患・不整脈・心電図・起立性低血圧など、循環器領域は毎年10問前後が安定して出題される頻出分野。年度をまたいで解くことで、繰り返し問われるテーマが見えてきます。

問題文は著作権に配慮して掲載せず、正答番号(厚生労働省が公表する事実データ)と、Network-Primer独自の解説(正答理由・各選択肢の○×)を掲載しています。問題文は各年の全問ページからリンクする厚生労働省の公式PDFでご確認ください。

収録状況

年度実施循環器 出題数収録
第61回2026年2月4問(+関連5問)✅ 解説あり
第60回2025年2月10問✅ 解説あり
第59回2024年2月順次追加
第58回2023年2月順次追加
第57回2022年2月順次追加

第56〜59回は、厚生労働省の公表資料をもとに順次追加していきます。

頻出テーマ(複数年で繰り返し問われる論点)

  • 虚血性心疾患:急性心筋梗塞後の運動療法・Karvonen法・胸痛の特徴
  • 心不全:運動負荷の基準・心電図モニタリング・NMESなどの離床手段
  • 末梢動脈疾患(PAD):間欠性跛行に対する監視下運動療法
  • 不整脈・刺激伝導系:心電図波形(P波・QRS・T波)の読み、β遮断薬の影響
  • 自律神経・血圧調節:起立性低血圧の予防、失血性ショックの循環動態

第61回(2026年2月実施)

循環器として出題された問題です。全問の正答・解説は 第61回 PT 全問ページ でも確認できます。

#時間帯区分テーマ正答
問7午前実地β遮断薬と洞性徐脈4
問14午前実地末梢動脈疾患の運動療法3
問41午前一般大動脈解離のリハ開始基準1
問43午前一般起立性低血圧の予防5

午前 問7(実地・正答 4)

ポイント:β遮断薬内服中の心不全患者。心電図でP波があり整だが心拍数が遅い波形=洞性徐脈。β遮断薬は洞結節を抑制し徐脈を来す。

  • 1:心室期外収縮は幅広いQRSが早期に出現する。
  • 2:心房細動はP波消失+RR不整。
  • 3:心房粗動は鋸歯状のF波。
  • 4:β遮断薬による洞性徐脈。P波は正常でRR間隔が延長し規則的。
  • 5:Ⅲ度房室ブロックはP波とQRSが完全に解離する。

午前 問14(実地・正答 3)

ポイント:末梢動脈疾患FontaineⅡ度(間欠性跛行)の連続歩行能力改善には、監視下運動療法(トレッドミル歩行練習)が第一選択でエビデンスが高い。

  • 1:寒冷療法は末梢循環を悪化させ禁忌。
  • 2:足底挿板は変形のない本例には適応が薄い。
  • 3:監視下トレッドミル歩行練習が間欠性跛行の歩行距離延長に最も有効。
  • 4:コンプレッションポンプは静脈・リンパ系の治療で動脈疾患には不適。
  • 5:他動ROMは歩行能力改善に寄与しない。

午前 問41(一般・正答 1)

ポイント:大動脈解離のリハ開始基準で基準範囲内なのはRASS -1(軽い鎮静、呼びかけで開眼)。他は逸脱値。

  • 1:RASS -1(傾眠傾向、10秒以上の開眼・アイコンタクト)は開始可能な鎮静レベル。
  • 2:体温38.8℃は発熱で基準を逸脱(通常38℃未満)。
  • 3:呼吸数38回/分は頻呼吸で基準外(目安<30回/分)。
  • 4:SaO2 85%は低酸素で基準外(目安≥90%)。
  • 5:FiO2 0.7は高濃度酸素依存で基準外(目安≤0.6)。

午前 問43(一般・正答 5)

ポイント:起立性低血圧の予防にはヘッドアップ(ギャッチアップ)座位で徐々に頭位を上げ、起立耐性を高めるのが正しい。

  • 1:筋萎縮の予防は運動(筋収縮)で、ポジショニングのみでは不十分。
  • 2:骨萎縮の予防は荷重・運動で、弾性ストッキングは静脈血栓予防。
  • 3:関節拘縮の予防はROM運動が主で、下肢外転枕は脱臼予防等。
  • 4:静脈血栓症の予防は弾性ストッキング・早期離床・薬物で、斜面台立位は起立性低血圧対策。
  • 5:起立性低血圧の予防にはギャッチアップ座位で段階的に頭位を上げ起立耐性を養う。

循環器に関連する生理学・内部障害の問題

「循環器」以外の科目でも、循環に関わる問題が出題されます。横断的に押さえておきましょう。

午前 問9(実地・正答 5)

ポイント:高用量昇圧剤で血圧を維持する不安定な循環動態。能動的運動は禁忌に近く、下肢への神経筋電気刺激(NMES)が最も安全に廃用予防できる。

  • 1:能動的座位は循環変動を招き、高用量昇圧剤下では危険。
  • 2:呼吸筋トレーニングは循環動態が不安定な時期には優先度が低い。
  • 3:持久性運動は循環負荷が大きく不適。
  • 4:股関節伸展ROMも侵襲的で優先度は低い。
  • 5:NMESは能動的な循環負荷をかけずに下肢筋の廃用を予防でき、鎮静・昇圧剤下でも実施可能。

午前 問63(共通・正答 2)

ポイント:最大心拍数は加齢によって規定され(約220-年齢)、持久力トレーニングを行っても大きく変化しない。他の項目(心拍出量・脂肪代謝能・毛細血管密度・線維割合の代謝特性)はトレーニングの影響を受ける。

  • 1:心拍出量(一回拍出量)は持久トレで増加する。
  • 2:最大心拍数は加齢規定が強く、持久力トレーニングの影響を受けにくい。
  • 3:筋の脂肪代謝能は持久トレで向上する。
  • 4:筋線維の毛細血管密度は増加する。
  • 5:速筋・遅筋線維の割合は遺伝規定が強いが、代謝特性(酸化能)はトレーニングで変化しうる。本問では最大心拍数が最も影響を受けにくい。

午前 問67(共通・正答 14)

ポイント:昇圧作用を持つのはアルドステロン(Na・水再吸収→循環血漿量増加)とコルチゾール(血管の昇圧物質感受性亢進)。

  • 1:アルドステロンはNa・水再吸収を促し昇圧する。
  • 2:インスリンは血糖降下ホルモンで主たる昇圧作用はない。
  • 3:カルシトニンは血中Ca低下作用で昇圧作用はない。
  • 4:コルチゾールは血管のカテコラミン感受性を高め昇圧的に働く。
  • 5:ソマトスタチンは各種ホルモン分泌抑制作用で昇圧作用はない。

午後 問39(一般・正答 4)

ポイント:心電図で心室の興奮(脱分極)過程を表すのはQRS波群。心室筋の脱分極を反映する。

  • 1:P波は心房の興奮(脱分極)。
  • 2:PQ間隔は房室伝導時間。
  • 3:PR区間も房室間の伝導を反映。
  • 4:QRS波群は心室の興奮(脱分極)過程を表す。
  • 5:T波は心室の再分極(回復)過程。

午後 問78(共通・正答 1)

ポイント:失血性ショック(循環血液量減少性)では、代償性に交感神経が緊張し末梢血管が収縮して末梢血管抵抗が上昇する。

  • 1:失血性ショックでは代償性血管収縮で末梢血管抵抗が上昇する(cold shock)。
  • 2:神経原性ショックは血管拡張で抵抗低下(warm shock)。
  • 3:敗血症性ショックは血管拡張で抵抗低下。
  • 4:副腎機能低下性も血管拡張傾向。
  • 5:アナフィラキシーショックは血管拡張で抵抗低下。

第60回(2025年2月実施)

循環器は10問出題(実地5問・一般5問/配点20点)。各問の詳しい解説は 第60回 循環器 詳細ページ にまとめています。

#時間帯区分問題(要約)正答
問3午前実地 📷その後、人工呼吸器を離脱して気管切開孔を閉鎖したが、右肺に気胸を生じ、経鼻酸素療法中である。📷この時...採点除外
問18午前実地55歳の男性。1か月前に急性心筋梗塞。退院後の全身持久力運動で正しいのはどれか。3
問39午前一般血液検査項目と疾患の組合せで正しいのはどれか。2
問47午前一般自律神経障害の症状はどれか。2つ選べ。3,4
問65午前一般心臓の刺激伝導系で正しいのはどれか。5
問4午後実地70歳の女性。急性心筋梗塞で入院。低左心機能(LVEF<40%)。安静時心拍数70/分。Karvon...3
問16午後実地75歳の男性。糖尿病性腎症のため維持血液透析中。運動耐容能を評価する検査はどれか。5
問20午後実地 📷75歳の男性。慢性心不全。運動療法中の心電図📷を示す。Aは運動開始前、Bは30W負荷中。正しいのはど...4
問36午後一般糖尿病患者に対する運動療法で正しいのはどれか。1
問37午後一般急性心筋梗塞の胸痛の特徴で正しいのはどれか。2

この解説について

本コンテンツは教育目的で無償公開しています。正答番号は厚生労働省が公表する事実データ、解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典:「第60回・第61回理学療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。


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出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

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