制度・社会保障|作業療法士(OT)国家試験 過去問まとめ

作業療法士国家試験の制度・社会保障(制度・地域)分野を、複数年分まとめて対策できるページです。介護保険・障害者総合支援法・就労支援(就労移行/継続支援A型・B型)・診療報酬・ICF・チーム医療・個人情報保護・地域包括ケアなど、暗記で確実に得点できる頻出分野。年度をまたいで解くことで、繰り返し問われる制度知識が定着します。

問題文は著作権に配慮して掲載せず、正答番号(厚生労働省が公表する事実データ)と、Network-Primer独自の解説(正答理由・各選択肢の○×)を掲載しています。問題文は各年の全問ページからリンクする厚生労働省の公式PDFでご確認ください。

収録状況

年度実施制度・社会 出題数収録
第61回2026年2月17問✅ 解説あり
第60回2025年2月16問✅ 解説あり
第59回2024年2月順次追加
第58回2023年2月順次追加
第57回2022年2月順次追加

第56〜59回は、厚生労働省の公表資料をもとに順次追加していきます。

頻出テーマ(複数年で繰り返し問われる論点)

  • 介護保険:特定疾病、作業療法士の配置(老健・通所リハ)、福祉用具貸与、介護保険優先原則
  • 障害者総合支援法:介護給付と訓練等給付の区別、就労移行支援・就労継続支援A型/B型
  • 就労支援:トライアル雇用、障害者雇用促進法の合理的配慮、ハローワークの役割
  • 診療報酬・実習:15分1単位、精神科作業療法の患者数上限、診療参加型実習の同意
  • チーム医療・地域包括ケア:自助・互助・共助・公助、多職種連携、精神障害にも対応した地域包括ケア
  • 医療安全・個人情報:インシデントレポート、アクセス権限の最小化、感染対策(陽圧・陰圧)

第61回(2026年2月実施)

制度・社会(法制度・社会保障・診療報酬・チーム医療など)として出題された問題です。全問の正答・解説は 第61回 OT 全問ページ でも確認できます。

#時間帯区分正答
問21午前一般25
問25午前一般3
問26午前一般3
問44午前一般2
問48午前一般4
問49午前一般4
問82午前共通2
問20午後実地1
問22午後一般3
問23午後一般4
問36午後一般2
問38午後一般5
問47午後一般5
問48午後一般5
問50午後一般35
問87午後共通4
問95午後共通4

午前 問21(一般・正答 25)

ポイント:介護保険で作業療法士の配置が明記されているのは介護老人保健施設と通所リハビリテーション。

  • 1:グループホーム(認知症対応型共同生活介護)にOT配置の明記はない。
  • 2:介護老人保健施設はPT・OT・STの配置が定められている。
  • 3:地域密着型通所介護にOT配置の明記はない。
  • 4:特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)にOT必置の明記はない(機能訓練指導員は必要)。
  • 5:通所リハビリテーションはPT・OT・STの配置が定められている。

午前 問25(一般・正答 3)

ポイント:インシデントレポートは、実害の有無にかかわらず「ヒヤリ・ハット」を含め報告する。スタッフ間の伝達ミスも報告対象で、再発防止に活用する(非懲罰的)。

  • 1:当事者・発見者が報告する(管理者に限らない)。
  • 2:医師の指示は不要で、気づいた者が報告する。
  • 3:スタッフ間の伝達ミスも報告対象(ヒヤリ・ハット含む)。
  • 4:治療不要の事象(ニアミス)も報告対象。
  • 5:反省の有無に関わらず報告する(非懲罰的・システム改善が目的)。

午前 問26(一般・正答 3)

ポイント:公的扶助は生活保護。生活困窮者に対し国が最低限度の生活を保障する制度(税財源・無拠出)。

  • 1:医療保険は社会保険(拠出制)。
  • 2:児童福祉は社会福祉。
  • 3:生活保護は公的扶助(税財源・資力調査あり)。
  • 4:年金制度は社会保険。
  • 5:母子保健は保健事業(公衆衛生)。

午前 問44(一般・正答 2)

ポイント:1日の服薬回数を増やすと飲み忘れが増え、服薬アドヒアランスが低下する。

  • 1:内服薬の種類を減らすとアドヒアランスは向上する。
  • 2:服薬回数を増やすと飲み忘れが増えアドヒアランスが低下する。
  • 3:治療目標を患者と共有するとアドヒアランスは向上する。
  • 4:副作用に対応するとアドヒアランスは向上する。
  • 5:デポ剤(持効性注射)はむしろアドヒアランスを向上させる。

午前 問48(一般・正答 4)

ポイント:雇用契約に基づく就労が難しい場合に、非雇用型で就労機会を提供するのは就労継続支援B型事業。

  • 1:就労定着支援は就労後の職場定着を支援する事業。
  • 2:就労移行支援は一般就労への移行を支援する(有期)。
  • 3:就労継続支援A型は雇用契約に基づく就労(本症例は体力的に困難)。
  • 4:就労継続支援B型は雇用契約によらず就労機会を提供する(体力的制約に対応)。
  • 5:自立訓練は生活能力向上の訓練で就労機会提供ではない。

午前 問49(一般・正答 4)

ポイント:精神障害者の就労支援では、障害特性に応じた合理的配慮を事業主と検討できる(障害者雇用促進法)。

  • 1:ジョブコーチは職場適応援助を行うが職業紹介は行わない(紹介はハローワーク)。
  • 2:精神障害者を含む法定雇用率は改定され2%ではない(民間で2.5%等、時期により変動)。
  • 3:就労継続支援A型に一律2年の利用期限はない(就労移行支援が原則2年)。
  • 4:障害特性に応じた合理的配慮を事業主と検討できる。
  • 5:ジョブガイダンスは求職者(障害者本人)向けの支援で、事業主向けではない。

午前 問82(共通・正答 2)

ポイント:ICFの構成要素は心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子。選択肢中では環境因子が該当。

  • 1:医療依存はICFの構成要素ではない。
  • 2:環境因子はICFの構成要素の一つ。
  • 3:性格因子はICFの用語ではない(個人因子の一部だが正式名称でない)。
  • 4:能力低下(disability)は旧ICIDHの用語。
  • 5:社会的不利(handicap)も旧ICIDHの用語。

午後 問20(実地・正答 1)

ポイント:任意入院から、本人の退院意思に対し、精神保健指定医の判断+家族の同意で自傷他害の恐れなく非自発的入院へ変更=医療保護入院。

  • 1:家族等の同意と指定医の判断による非自発的入院は医療保護入院。
  • 2:応急入院は家族の同意が得られない緊急時の72時間限定入院。
  • 3:緊急措置入院は自傷他害の恐れがある緊急時(指定医1名)。
  • 4:措置入院は自傷他害の恐れがあり指定医2名の診察による(本例は恐れなし)。
  • 5:任意入院は本人同意による入院(変更前の形態)。

午後 問22(一般・正答 3)

ポイント:医療情報へのアクセスは、業務上の必要性がある場合に限り許可される(アクセス権限の最小化・目的外利用の禁止)。

  • 1:患者情報は本人同意なく家族に伝えてはならない(守秘義務)。
  • 2:IDとパスワードは個人管理で共有してはならない。
  • 3:医療情報へのアクセスは業務上の必要性がある場合に限られる。
  • 4:カルテ番号のみでも医療情報は適切に廃棄(機密文書処理)する。
  • 5:診療記録の開示請求には原則応じる義務がある(正当な理由なく拒否できない)。

午後 問23(一般・正答 4)

ポイント:障害者総合支援法では、介護保険の被保険者は介護保険サービスが優先される(介護保険優先原則)。

  • 1:難病(指定難病)も対象に含まれる。
  • 2:申請は市町村の窓口に行う(都道府県ではない)。
  • 3:就労移行支援・就労継続支援等の就労サービスを含む。
  • 4:介護保険被保険者は介護保険が優先される。
  • 5:障害者手帳がなくても医師の診断等でサービスを受けられる場合がある(手帳必須ではない)。

午後 問36(一般・正答 2)

ポイント:業務とは関係ない雑用を指示するのはパワーハラスメント(過小な要求/業務範囲を超えた指示)に該当する。

  • 1:能力に応じた業務量調整は適切なマネジメント。
  • 2:業務と関係ない雑用の指示はパワーハラスメントに該当しうる。
  • 3:無断欠勤者への指導は正当な業務上の指導。
  • 4:守秘義務の指導は正当な教育。
  • 5:育成目的で少し高いレベルの業務を任せるのは適切な指導。

午後 問38(一般・正答 5)

ポイント:精神科作業療法では、1人の作業療法士が取り扱う患者数を1日概ね50人以内とすることが診療報酬上の標準とされている。

  • 1:外来患者も精神科作業療法の対象となる。
  • 2:原則は届け出た専用施設で実施するが、状況により施設外でも実施しうる。
  • 3:作業に必要な材料費の扱いは施設により異なり、一律に患者個人負担ではない。
  • 4:精神科作業療法の実施時間は1日2時間を標準とする。
  • 5:1人の作業療法士の取扱い患者数は1日50人以内を標準とする。

午後 問47(一般・正答 5)

ポイント:2017年の「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」報告書で、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築が示された。

  • 1:オレンジプランは認知症施策推進の計画。
  • 2:重層的支援体制整備事業は地域共生社会づくりの事業(社会福祉法)。
  • 3:地域移行・地域定着支援は障害者総合支援法のサービス。
  • 4:精神保健医療福祉の改革ビジョンは2004年の施策。
  • 5:2017年報告書で精神障害にも対応した地域包括ケアシステムが提示された。

午後 問48(一般・正答 5)

ポイント:精神科デイケアの大規模の場合は、疾患別等の診療計画(プログラム)の作成が必要とされる。

  • 1:精神科デイケアは1日6時間を標準とする(8時間ではない)。
  • 2:1年を超える利用も可能(週の回数等の要件はある)。
  • 3:利用年齢に18~65歳の明確な上限規定はない。
  • 4:小規模でも複数の専従スタッフ配置が必要。
  • 5:大規模の場合は疾患別等の診療計画の作成が求められる。

午後 問50(一般・正答 35)

ポイント:診療参加型実習では、対象者または家族の同意が必要(3)で、学生は指導者から基本的態度・臨床技能・臨床思考を学ぶ(5)。

  • 1:見学→模倣→実施の順で進める(模倣→見学ではない)。
  • 2:師弟関係の構築が最優先ではなく、対象者中心の学びが重要。
  • 3:実習には対象者または家族の同意が必要(インフォームドコンセント)。
  • 4:学生は指導者の監督下で実施する(監督なしは不適)。
  • 5:学生は指導者から基本的態度・臨床技能・臨床思考を学ぶ。

午後 問87(共通・正答 4)

ポイント:集中治療室(ICU)や手術室は、外部からの汚染空気の流入を防ぐため室内を陽圧に調整する(清浄度保持)。

  • 1:一般病室は特別な圧調整はしない。
  • 2:外来待合室も圧調整はしない。
  • 3:機能訓練室も圧調整はしない。
  • 4:集中治療室は清浄度保持のため陽圧に調整される。
  • 5:感染症隔離室(結核等)は病原体の外部拡散を防ぐため陰圧に調整する。

午後 問95(共通・正答 4)

ポイント:地域包括ケアの「互助」は、住民同士のボランティアや支え合いなど、制度に基づかない相互扶助を指す。

  • 1:生活保護は公助(税による制度的支援)。
  • 2:介護保険給付は共助(社会保険)。
  • 3:市場サービスの購入は自助。
  • 4:住民ボランティアの支援は互助(インフォーマルな相互扶助)。
  • 5:自身の健康への取り組みは自助。

第60回(2025年2月実施)

制度・地域は16問出題(すべて一般問題/推定16点)。介護保険・障害者総合支援法・就労支援・診療報酬・ICF・感染対策などが問われました。各問の詳しい解説は 第60回 制度・地域 詳細ページ にまとめています。

トピック別の出題数

トピック出題数主な内容
介護保険3問特定疾病(Parkinson病○、脳性麻痺×)、通所リハ=老健で実施、福祉用具貸与
障害者総合支援法2問訓練等給付=就労移行支援、介護給付=施設入所
就労支援2問トライアル雇用=ハローワーク、ACT=自宅外にも訪問
診療報酬・ICF2問15分1単位、算定日数上限あり、ICFの活動と参加
感染対策・個人情報2問ガウン着用(便汚染)、苦情は医療相談窓口
その他5問災害リハ、医療観察法(地裁)、ハラスメント、チーム医療(OT=住環境評価)

この解説について

本コンテンツは教育目的で無償公開しています。正答番号は厚生労働省が公表する事実データ、解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典:「第60回・第61回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。


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出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

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