制度・社会|第61回 理学療法士国家試験(12問)

第61回理学療法士国家試験の制度・社会分野(全12問)。問題文は著作権に配慮して掲載せず、正答とNetwork-Primer独自解説(正答理由・各選択肢の○×)を掲載しています。問題文は第61回 PT 全問ページおよび厚生労働省の公式PDFでご確認ください。

概要

項目数値
出題数12問
実地問題0問(0点)
一般・共通問題12問(12点)
推定配点12点

正答一覧

#時間帯区分正答
問29午前一般5
問31午前一般4
問49午前一般2,3
問50午前一般5
問82午前共通2
問32午後一般5
問46午後一般3
問47午後一般3,4
問48午後一般3
問49午後一般3
問87午後共通4
問95午後共通4

解説

午前 問29(一般・正答 5)

車椅子自走のスロープ勾配は1/12以下が推奨。25cm(0.25m)の段差なら0.25×12=3.0mが必要。

  1. ❌ 1.0mでは勾配1/4で急すぎる。
  2. ❌ 1.5mは1/6で自走には急。
  3. ❌ 2.0mは1/8で推奨より急。
  4. ❌ 2.5mは1/10でまだ推奨(1/12)に満たない。
  5. ⭕ 3.0mで勾配1/12となり、車椅子自走に適切な基準を満たす。

午前 問31(一般・正答 4)

ICFの「活動と参加」に含まれるのは対人関係(第7章 対人関係)。態度・支援と関係は環境因子、認知・行動様式は心身機能寄り。

  1. ❌ 態度は環境因子(第4章)。
  2. ❌ 認知は心身機能に近い。
  3. ❌ 行動様式は活動と参加の項目名としては不適。
  4. ⭕ 対人関係はICF活動と参加の第7章に含まれる。
  5. ❌ 支援と関係は環境因子(第3章)。

午前 問49(一般・正答 2,3)

職業倫理として個人情報保護法の遵守と患者の自己決定権の尊重は正しい。

  1. ❌ 医療倫理は4原則(自律・善行・無危害・正義)で3原則ではない。
  2. ⭕ 個人情報保護法の遵守は職業倫理の基本。
  3. ⭕ 患者の自己決定権(自律尊重)の尊重は医療倫理の中核。
  4. ❌ Hippocratesの誓いは医師の倫理で、理学療法士固有の職業倫理ではない。
  5. ❌ 免許取消しは厚生労働大臣が行う(都道府県知事ではない)。

午前 問50(一般・正答 5)

災害時に被災者の生活機能維持・リハビリ支援を行うチームはJRAT(日本災害リハビリテーション支援協会)。

  1. ❌ ACTは重度精神障害者の地域包括支援チーム。
  2. ❌ DHEATは災害時健康危機管理支援チーム(行政保健支援)。
  3. ❌ DMATは災害急性期の医療(救命)チーム。
  4. ❌ DPATは災害精神医療チーム。
  5. ⭕ JRATは災害時に生活機能・リハビリテーション支援を行うチーム。

午前 問82(共通・正答 2)

ICFの構成要素は心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子。選択肢中では環境因子が該当。

  1. ❌ 医療依存はICFの構成要素ではない。
  2. ⭕ 環境因子はICFの構成要素の一つ。
  3. ❌ 性格因子はICFの用語ではない(個人因子の一部だが正式名称でない)。
  4. ❌ 能力低下(disability)は旧ICIDHの用語。
  5. ❌ 社会的不利(handicap)も旧ICIDHの用語。

午後 問32(一般・正答 5)

ICFの環境因子は個人を取り巻く物的・人的・社会的環境。訪問リハビリテーションの利用(サービス・制度)は環境因子に該当。

  1. ❌ 屋外の歩行困難は活動制限。
  2. ❌ 慢性心不全の診断は健康状態(変調・疾病)。
  3. ❌ 友人とお茶会の開催は参加。
  4. ❌ 本人の高い意欲は個人因子。
  5. ⭕ 訪問リハビリテーションの利用(サービス・制度・政策)は環境因子。

午後 問46(一般・正答 3)

訪問リハビリテーションでは、利用者本人だけでなく家族(介護者)を対象とした目標設定・指導も可能である。

  1. ❌ 18歳未満でも医療保険の訪問リハで算定可能な場合がある。
  2. ❌ 訪問リハの原因疾患で最多は脳血管疾患等で、認知症が最多ではない。
  3. ⭕ 家族(介護指導・環境調整等)を対象とした目標設定も可能。
  4. ❌ 訪問リハ事業所の開設主体は病院・診療所が多く、介護老人保健施設が最多ではない。
  5. ❌ LIFEへの入力は推奨されるが、訪問リハで一律必須ではない。

午後 問47(一般・正答 3,4)

介護保険の特定疾病(16疾病)には脊髄小脳変性症と閉塞性動脈硬化症が含まれる。

  1. ❌ 拡張型心筋症は特定疾病に含まれない。
  2. ❌ 間質性肺疾患は特定疾病でない(慢性閉塞性肺疾患COPDは含まれる)。
  3. ⭕ 脊髄小脳変性症は特定疾病に含まれる。
  4. ⭕ 閉塞性動脈硬化症は特定疾病に含まれる。
  5. ❌ 変形性肘関節症は特定疾病でない(両側の膝・股関節の変形性関節症は含まれる)。

午後 問48(一般・正答 3)

居宅介護支援(ケアプラン作成)に係る費用は、全額が介護保険から給付され、利用者の自己負担はない。これはケアマネジメントへのアクセスを保障するための仕組み。

  1. ❌ ケアプランは介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成する。理学療法士ではない。
  2. ❌ モニタリングはケアマネジャーが行う(主治医ではない)。
  3. ⭕ 居宅介護支援(ケアプラン作成)費用は全額介護保険給付で、利用者負担はない。
  4. ❌ プラン作成には利用者・家族の意向が不可欠。
  5. ❌ 生活全般の解決すべき課題(ニーズ)は第2表に記載する。第1表は利用者の意向・総合的な援助方針。

午後 問49(一般・正答 3)

VDT作業(パソコン作業)の障害予防では、座面が高い場合に足置き台を使用し、足底を安定させて下肢・体幹の負担を軽減する。

  1. ❌ 連続作業は1時間ごとに休憩(10-15分)を取る。3時間は長すぎる。
  2. ❌ 眼とディスプレイの距離は40cm以上が推奨(30cmは近すぎる)。
  3. ⭕ 座面が高い場合は足置き台を使い、足底接地を確保して姿勢を安定させる。
  4. ❌ キーボードは肘関節約90度屈曲位で操作する(完全伸展は不適)。
  5. ❌ 眼の高さはディスプレイ上端がやや下になるよう調整する(下端ではない)。

午後 問87(共通・正答 4)

集中治療室(ICU)や手術室は、外部からの汚染空気の流入を防ぐため室内を陽圧に調整する(清浄度保持)。

  1. ❌ 一般病室は特別な圧調整はしない。
  2. ❌ 外来待合室も圧調整はしない。
  3. ❌ 機能訓練室も圧調整はしない。
  4. ⭕ 集中治療室は清浄度保持のため陽圧に調整される。
  5. ❌ 感染症隔離室(結核等)は病原体の外部拡散を防ぐため陰圧に調整する。

午後 問95(共通・正答 4)

地域包括ケアの「互助」は、住民同士のボランティアや支え合いなど、制度に基づかない相互扶助を指す。

  1. ❌ 生活保護は公助(税による制度的支援)。
  2. ❌ 介護保険給付は共助(社会保険)。
  3. ❌ 市場サービスの購入は自助。
  4. ⭕ 住民ボランティアの支援は互助(インフォーマルな相互扶助)。
  5. ❌ 自身の健康への取り組みは自助。

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出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

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